教科書を畳みましょう

教科書の全てを覚えるのが大前提

数学の教科書を全て覚えたとしても、その範囲の全ての問題が解けるわけではありません。 それをを実感としている人は多いと思います。 英語でも同様です。 教科書全て覚えたとしても、無理だろうと感覚的に分かると思います。国語でも同様です。

でも理科や社会はどうでしょう。 教科書全てを覚えて当然だ、と思っているでしょうか。 理科や社会でも教科書範囲を全て覚えて当然なのです。 では、どうすれば覚えられるでしょうか。

教科書をたたむ

社会、例えば歴史の教科書には多くのことが書かれています。しかし、自分にとって全てが必要であるわけでもありません。既に知っていることもありますし、わざわざ「頑張って覚えなくとも」簡単に頭に入るものもあります。

教科書の情報を小さく折りたたんで、覚えやすくしましょう。例えば、この教科書見開き2ページどう畳みましょう? まずこのページが「どのように出来ているのか」見てみます。

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ページの構成を見る (本文)

まず、本文です。本文は、必ず章節しょうせつ構造を持ちます。この教科書で言えば、緑色の部分です。

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この構造を抜き出すと以下のようになります。この2ページは、たった4つのことを説明しようとしているに過ぎません。更に、同じことの繰り返しがあるとわかります。どれも「どこ, いつ, 特徴」の順番で繰り返されています。

  1. 文明のおこり
    • 農耕や牧畜の発達
    • 王, 貴族, 職人, 商人の発生
    • 鉄器や青銅器
    • 大河のほとりで文明が発生
  2. エジプト文明
    • どこ: ナイル川のほとり
    • いつ: 紀元前3000年頃
    • 特徴: 象形文字, 太陽暦, ピラミッド
  3. メソポタミア文明
    • どこ: チグリス川とユーフラテス川の間
    • いつ: 紀元前3000年頃
    • 特徴: くさび形文字, 太陰暦
  4. インダス文明
    • どこ: インダス川のほとり
    • いつ: 紀元前2500年頃
    • 特徴: カースト制度

ページの構成を見る (周辺)

次の本文以外の部分を見てみましょう。

本文以外に存在するのは、主に資料です。文字だけでは分かりにくい情報に資料を付けて詳しくしています。そしてその多くは非常に重要な資料であることが多いです。つまり知っていて当然というレベルの資料です。これもさっきのリストに反映させましょう。

  1. 文明のおこり
    • 日本の縄文時代ごろ
    • 農耕や牧畜の発達
    • 王, 貴族, 職人, 商人の発生
    • 鉄器や青銅器
    • 大河のほとりで文明が発生
  2. エジプト文明
    • どこ: ナイル川のほとり
    • いつ: 紀元前3000年頃
    • 特徴: 太陽暦, ピラミッド, 天文学, 象形文字
  3. メソポタミア文明
    • どこ: チグリス川とユーフラテス川の間
    • いつ: 紀元前3000年頃
    • 特徴: 太陰暦, くさび形文字 + ハンムラビ法典「目を潰されたら相手の目を潰す、歯を折られたら相手の歯を折る」
  4. インダス文明
    • どこ: インダス川のほとり
    • いつ: 紀元前2500年頃
    • 特徴: 厳しい差別のあるカースト制度、インダスの文字は未解読

ノートを作ってみる

たとえば、こんなノートを作ることができます。教科書2ページがたったこれだけになりました。さて、「ノートを作るまで準備」です。ここからが本番です(字や絵が下手なのは気にしない!)。

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ここから本番、作ったノートの再現

ここまでは準備です。ここからが本番です。これで

  1. 教科書の作りが頭に入りました。
  2. この単元は 「文明の発生、それぞれの文明のいつ, どこ, 特徴」を覚えるのが目的だとわかりました。

ならば、何も見ずに、自分のノートを再現できるはずです。問題集で、覚えたいものがあれば、このノートのページに追記していけば更に役立つノートになるでしょう。そうすれば、教科書の内容を全てと言われても、

利点はたくさんです。確実に教科書の内容を頭に入れていきましょう。