そろばんをもっと上手に使うには

「そろばんの暗算」をもっと上手に使う

この地域では「そろばん」が盛んです。 暗算で $ 24 \times 12 $ といった2けた、$ 345 \times 8 $ といった3桁の掛け算かけざんが暗算でできる人も多いでしょう。 そろばんの経験者けいけんしゃは暗算が好きです。 私自身も有段者ですから、その気持ちはわかります。 ただ、「そろばんの暗算」を上手に使うには、「暗算だけでしないようにする」ことが大事です。

2回に分けて掛け算をする

たとえば、4桁×1桁 $ 4569 \times 8 $ の掛け算をするとします。 それなりの有段者でないと、一度に計算することはできません。 しかし1度で計算することが困難でも「2回に分ければ」簡単・正確に計算できます。

  1. $ 45,69 \times 8 $ と2つに分けて
  2. $ 45 \times 8 $ を暗算して $ 360 $ を出し、$ 36000 $ をメモする。
  3. $ 69 \times 8 $ を暗算して $ 552 $ を出し、$ 552 $ をメモする。
  4. 足して $36552$ を出す。

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れてくれば、簡単なメモをつけながら、どんどん計算出来るようになります。 ちょっと手を動かすだけで「正確で速い」が実現できます。

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2桁 × 2桁 もメモすれば簡単

2桁×2桁の暗算も、慣れていないとおそくて不正確になりがちです。 正確に早くするための「そろばん」なのに、「遅い、不正確」では意味がありません。 ただ、これも、メモをするだけでとても簡単な計算になります。 たとえば

  1. $ 59 \times 34 $ の場合、
  2. $ 59 \times 34 $ の 34 を2つに分けて
  3. $ 59 \times 3 $ を暗算して、177を出し、1770をメモする。
  4. $ 59 \times 4 $ を暗算して、236を出し、236をメモする。
  5. 足して 2006 を出す。

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これも慣れてくると、どんどんメモをしながら計算することが出来ます。 少し手を動かせば、楽で、速く、簡単です。

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そろばんの利点と難しさ

そろばんはとても便利な技術ぎじゅつです。 特に有段者ともなると、2~3桁の計算など簡単にこなせます。 ただ、いざという時、間違えたくない時、時間がない時、 数の仕組みを知れば、もっと便利に、色々な場面で役立てることができます。

9桁 (億の位) の計算は有段者にも難しいですが、3桁が3回と思えば、暗算と併用1することで、意外と簡単に出来てしまいます。

暗算の難しさは「沢山の数を覚えておく」ことにあります。 ちょっとしたメモで「覚えておく」ことを助けて上げれば、暗算は格段に楽になりますよ。


  1. 併用: ほかのものと一緒いっしょに使うこと